脇目も振らずに大掃除してました。「おお掃除」ってか、「だい掃除」。大バーゲンみたいなニュアンスで。
もってけドロボー。45リットル可燃を7袋くらい出したよ。
いや脇目も振らずに言うても、人生初めてブルーベリーチーズケーキなんか焼いて「おぐまをその気にさせる会」に持ち込んで皆して呑み食いしつつ百ヤジのビデオ(小森氏編集版)のノーカットバージョン鑑賞してそのままおぐま家に泊まったり、
バル芝居観て偶然トンちゃんと会場で一緒になってシルビアでおしゃべりしたのが楽しかったり、で毎度のことながらまたしてもお互い現住所教えるの忘れたり、
町内の男子校の学園祭が地域住民にも開放されてることを知って覗きに行ったり、その帰りに地元商店街で超特価テレビ台を買ったら心配した店主が車で配達してくれたり、それなりの脇目は振っていたのだった。
「整理整頓」とかなまぬるいこと言ってるから要らないものを溜めこんだままになるんだ、もういっそ遺品清掃業者になったつもりで「基本、捨て」の構えで臨んで「あっ奥さん、アルバムが出てきましたけどどーしやしょう?」「そうねーアルバムは残しといてくださる?あと愛用の茶碗と箸も供養するから残しといて」みたいなノリで、と、押入れの中のものバンバン捨てました。時折「奥さん、こいつぁひょっとして記念の品なんじゃ…」とか小芝居差し挿みつつ。
押し入れの中は少しスッキリした気がします。しかしこいつは四次元ポケットです。捨てても捨ててもまだ出てくる。
容れる方はすぐ限界くるくせに出す方は無限。そんな四次元ポケット嫌。収納としてまちがっとる。
というわけで捨てるばかりのだい掃除で、部屋の中が綺麗に片付いたかっていうとそこはもう全然変わらず。押入れと天袋とタンスの中とベッドの下が綺麗に片付いたんですが。
で、捨てもひと段落して、現在紙物整理に入りました。芝居や御能、ライブのチラシとかパンフですね。あとオージャ関係のチラシとか過去公演の資料。
制作部や助成金やってた時期のは公演ごとに几帳面にファイルしてあるんだけど、それ以外のがだばーっと。オージャの公演のもそれ以外のもいっしょくたにドキュメントファイルに突っ込んでいくっていうふうだったから。
よくまあ古いもんもちまちましたもんも捨てずに取ってあるもんだわ。オージャカンおたくで天野ファンだからさ。何年も何年も、押入れに巨大な鼻糞玉をこさえるよにせっせと溜めていたんですね。たとえが悪い。
田岡さんは昔の文集くれるし、ごりんは80年代昔写真のデジタルアーカイブ中だし、なんかそうゆう、懐古の星周りかしら。
意外なもの、覚えのないものも出てくる。
チャンバラヤンの原画コピーですね。なんであたしが持ってるんだろ?ももちゃんがくれたんだったかなあ?
この絵に至っては何に使ったイラストかも覚えがない。千石で天野さんからもらって「すごくイイ!」って言った…ような気がするが。
夜行のカットとかかなあ?萬華鏡に載ってるかなあ?
この辺は21世紀入ってからのだからそんな昔のじゃない。
もすこし遡って、
『香ル港』初演仮チラシ。1992年春頃配布。
チラシの写真、一番手前の白いセーラー襟の女の子、カトチですね。カトチ・ずん・石丸さん・英子さん・姫子・智恵子かな。シードホール『カオルミナト』の舞台写真だな。
下の図は高丘の初期舞台プランかな。松生やすつもりだったか。日本海側の京都の入り江の家みたい。勝手口の階段降りると海。
仮チラシって結構面白いよね。
香ル港チケット半券。チケット用オリジナル手書きイラスト時代だ。アマノテンガイ画伯。
これは『御姉妹』初演(1988年)のDMに使ったオリジナルのガム包装紙。
クールミントガムの外側の包みを外して、このオリジナル包装紙で巻き直して、公演案内文とチラシと当日精算券とガム1枚をワンセットにしてDMに封入。
昭和の昔、紙芝居観るのにガム買ったでしょ、あの発想です。ガムのおまけが紙芝居なのか、紙芝居のおまけがガムなのかわかんないけど。
芝居の中では「十日間製菓発売のトノサマチョコおまけ興業にお越し下さいましてありがとうございました」とやっていた。
十日間製菓が灯火管制下にかけてあって…て解説したら野暮ですね。
しかしDM総数が少なかったとはいえ、一枚一枚ガムを包み直して封筒に入れるなんてそんな手間なことをよくやったなー!マッチラベル貼りに匹敵するぞ。
こーゆーのまたやりてえなー!(ドM発言)
いや、DMの段階から芝居が始まってるっていいなーと思って。
ちなみにガムからひっぱがされちゃったクールミントのペンギンちゃんは
ちゃんとチケットの中に居るのです。
『御姉妹』の案内文は保管してなかったけど、この頃の公演案内文好き。
けんちゃんの文だなー。時代下って、ノンシルヴァ(1994年)。
これは誰が書いたんだろう。けんちゃんのような気もするけど真似たハト坊って感じもする。
田岡さんの声で読んでもらいたい。ラムネポン。
『エンジェル』(1986年)チケット。早川司寿乃画伯描く。
東京黄昏団旗揚げ『磁石姫』(1987年)チケット。田岡一遠画伯描く。
チラシもそうだけど、ご案内、チケット、DM、こうゆう「公演本番に至るまで」の細部のモノ&コトがもともと好きなんだな。
お客さんと劇場までの道のりに玉砂利を敷き詰めていくような…というか…芝居の空気とか公演のワクワクとかがこうゆうとこからじわじわ始まってくような…
特に天野さんのやることってそんなのがすごく合う気がするんだよねー。メタネタっていうだけのことじゃなくて。ぴあチケットより手描き画チケット。DTPより活版印刷。背もたれ椅子席より平ベンチ。鉄筋より木造。ガーデニングより坪庭。スーツより着物受付(←自己弁護)。
こやって羅列してくとただのアナクロ趣味になっちゃうな。それとはちょっと違うんだ。時間のフラクタル構造で古いもんの細部に分け入ってくと最新鋭と相似形だったりする、ような。既知は未知なり。T2ファージが極めてメカっぽいみたいな?
まあいいや、とにかく、オージャカンの公演、天野さんの芝居にお客さんを引きこむオージャカンらしい触手があるとすごくいいなって思う、制作がどうとかってことだけじゃなくて、全体、というか、個々の触手…
さあて本線に戻って書類仕分け続行するか。
またなんか出てきたらあげる。