めまいしたりPCに向かい続ける気力に欠けたり風邪ぽくて不調であった。
そんなふうでピリピリ気が立ってるのが伝染したのか、いつもは淑女でびびりなねねむさんが急にシャーとかフーとか言いだしてびっくりした、けしかけたり挑発したりしたわけでもないのに。
田岡さんが咬まれた。
気が立ってる女子に近寄るもんじゃありません。ええ。
◇
はまじからあがたさんライブどうするー?行くー?のお電話。
そうか今日だったか。
ライブハウスじゃなくて飲食店でのアコースティックライブ、混むのかなあどのくらい周知してるのかなあ、どうだろうねえ、予約なしで入れそうかねえ、どうだろうねえ。
場所は飯田街道沿い、菊里町交差点からきてみてやに向かってちょっと行ったあたり、うーん近い。
お金ないし体調悪いしでも聴きたいしお酒だってちょっと飲みたいし、どーしよっか迷い迷い、絵を描いてるうちに6時、よし行くだけ行ってもしいっぱいいっぱいですって言われたらDufiでワイン飲んで帰ってこよう、とて小雨の中出かける。
菊里町近くのなんとか食堂…間違えて新栄三丁目食堂に行っちゃいました…そんなやつぁいねい…と一人小咄ながら、駆け込みでお店着いてうまい具合にひとつ空いた席あり、着席。
港のロキシーから始まって3曲ほどギター一本ひとりで歌って、それからコントラバス奏者加わって11月に出る2枚のアルバムから新曲いくつか、そして新旧とりまぜ演奏。
あのねイントロで反応して「これを演るか!」ってついつい「おっ」とか声を出しちゃったりする曲が隣の席のおじちゃんと完全にかぶっててね、
具体的に言うとサルビアの花とかラ・ジュンバから清怨夜曲に移るとことか、あと風立ちぬで失笑とかですね、なんだかおじちゃんと握手したいほどの気持ちになりましたよ。
「こうきたか!」「ここでこの曲がくるか!」っていうのもライブの大きな楽しみですね。このコードは、さあどの曲だ?とかって思いめぐらせてね。
ちょっと長めの前フリからKに入ったその最初のフレーズ、「Kというイニシャルだったね」で隣のおじちゃん「うおっ」と小さく叫び、客席前方では諏訪(哲史)さんが頭を抱える姿が見え、諏訪さんの隣ではまじがきゅーっていう顔をしていた。そしてわたしもうわーって思って心臓きゅーってしてた。永遠のマドンナK。きゅーっ。
ライブ後聞いた話だと普段ライブではやらない曲らしいですね。
Wコールで最後は大寒町で終了。
ライブ終了後、諏訪さんに自己紹介とご挨拶。
「『りすん』(の舞台)、学生たちに薦めてますよ」「あ、今は淑徳で教えてらっしゃるんでしたっけ」「そうです、そういえば淑徳の角田さんって…」「前の夫です、すみませんお世話になっております」「えっ」
…どうも最近このパターンが多い。淑徳がらみの元学生さんやなんかと知り合って、向こうは「ああ少年王者舘といえば角田教授が関係してるんですよね、お知り合いですか」「お知り合いっていうか別れた亭主でして」「ええっ」っていう会話の流れ。
もうなんか面倒になってきたし「知ってますよ、劇団の大先輩です」とか(←嘘じゃない)テキトーに流すこともありますが、オージャ関係者にそんな小芝居目撃されるのは小恥ずかしいので今日は有り体に…
諏訪さんはずいぶんビビッドに驚きなさって、「角田さんってモテなさそうだから絶対初婚だと思ってたのに!いや前のご主人のことをこんなふうに言っちゃいけないか」「いやいやいや、ああ見えて華麗なるパートナーチェンジをなさってるんですよ実は」的なお話を。イケナイ教授ゴシップ。はい「いけないルージュマジック」の替え歌で。古い。
今は知らんが昔はバルも相当なあがたフリークで、それこそ永遠のマドンナKでぐっときちゃう人だったので諏訪さんと趣味は合いそうなもんだが。
で、お片づけ終えられたあがたさんも交えて「なんでアルバムタイトル(仮)が『沢尻エリカブルー』なんですか」的な質問タイムなど。
「りすん」公演の頃はちょうどアルバム制作の追い込み期にかかってて御覧いただけないそうで残念。
「今日天野君は?ライブ終わった頃に顔出すかもって言ってたけど」「10時までうりんこでりすんの稽古なんで…たぶん来ないですね」「田岡君は?」「田岡君は今三重県住まいなんです」
ちゃんとライブに足を運ぶ義理堅いファンは界隈でははまじ君くらいなんです、…。
近代文学に関する講演で辻潤を取り上げた諏訪さん、まずは聴講者に辻潤の説明からしなきゃってんで講演会の最初に「函館ハーバー」を流したという、うん、ええ話や。
わたしの頭の中では、辻潤といえば伊藤野枝(嫁)→甘粕大尉(嫁殺し)→井村昂(黒テント時代に甘粕大尉役を演ったらしい)、というつながりで最終的にKoさんにたどり着いてしまうのであった。あれ?
「りすん」ももちろんノータッチでただうわさ話を聞く立場ですが、筆的に順調なご様子でたいへん良うございますな。
ハード面であまり順調ならざる話も小耳にしますが、こけつまびろつでも興行的に上手くいって最終的に帳尻が合いますようお祈り申します。