2010年7月22日木曜日

くまさんに出会った日

お仕事休みなのにお仕事の日より早くに家出て派遣登録会。名古屋駅。


久しぶりの名古屋駅なので、帰りに高島屋寄る。


熊田千佳慕氏の原画展やってたので入場。


去年東京で開催してて、名古屋に回ってくるのが待ち遠しかったやつ。


でも情報ゲットが速すぎて、今開催中なのすっかり忘れてた。寄り道してよかった。


 


文字も読めない幼少の頃に熊田千佳慕氏描く『おやゆびひめ』の絵本を持っていて、どのページも繰り返し繰り返し繰り返し見つめていた。


ひとつの絵の中の情報がものすごく多いので飽きずに入り込んでた。


好きとかなんとかじゃなくて、幼少の風景にあの絵が刷り込まれてる。


ミツバチの胸のとこのふわふわのビロードみたいなのとか、ハナムグリの背中の緑がかった光沢とか、バラの花びらの深い赤とか、


絵の中の質感が子供心に印象深かったのだな。


そして主人公のおやゆびひめがぜんぜん可愛くなかったのも幼児の印象に残った。可愛くない…というか魅力的に思えなかったなあ。


脇を固めるチョウやハナムグリやカナブンやツバメたちの方にこそ感情移入してしまう絵本であった。


幼柏の脳内で昆虫を主人公にしたスピンオフ作品が多く生まれた一冊であったよ。


 


ずっとずっと大人になってから「サライ」で熊田千佳慕インタビュー記事を見かけた。絵のタッチですぐに幼少期の記憶が蘇った。


絵の記憶っていうか、あのミツバチの胸のビロードに触ったみたいな、手触りと一緒くたになった記憶だった。


それは正しい記憶ではない。でも幼少期にはそのくらいあの絵に没入していたのだろうと思う。


確かそのインタビューで、絵本作家時代に「人間の女の子が可愛くない」と指摘されたことがあったけどどうしても虫たちの方が思い入れがあって…てな話をされていた。うんうん、やっぱりな。


 


熊田千佳慕の描く虫はなんだか笑っているように見える。


 


さて展覧会のあと。


東急ハンズにちらっと立ち寄ってたら声かけられる。


振り返るとクマちゃん(石田かよちゃん)であった。


「あーやっぱり柏だ」「わーっ、ひさしぶり!」


娘様と一緒であった。かよちゃんと背丈変わらんくらいになっててびっくりした。


最後に会ったの小学校入った年だったかな。もう6年生だと聞いてさらにびっくり。


でもかよちゃんはほとんど変わってなくてそれはそれでびっくりかもしんない。


「今も覚王山に住んでるの?」


「ううん、三年前に引っ越した」


「わたしらも今ふたりで岐阜」


え?と思ったら、けんちゃんとはちょっと前にお別れなさったそうである、それまたびっくりした。


いっぱい時間が流れますと想像の及ばないことが起こるものなのですね。


メールアドレスを交換して別れた。


「くまちゃんがケータイって…似合わない、いつも手書きのイメージだ」


「そうでしょう、一年半かかってやっと使いこなせるようになったがね」


うーんやっぱり時間は流れ人は変化するものなのだな。


 


ソフマップでUSBハブ買って帰りました。


なにやら充実した休日だったこと。