休日。
今池ダイエー付近を歩いていたら、「カシワさん!?」と呼び止められる。
振り返ったらイケリョウがいた。
「すごい偶然…」とびっくり顔のイケリョウであった。
こちらからすれば、むしろなんでイケリョウがココに、という感じではある。阿佐ヶ谷パールセンターじゃないよな、今池ヘルス通りだよな?
「夜行で着いて、スオミの湯に行ってたんです」
なるほど、それで大荷物なのね。
早朝名古屋に着いてスオミの湯でひとっ風呂&仮眠して今から稽古場へってとこね。
また近いうちに積もる話ししましょう、と、イケリョウは言って別れた。
久々に会うイケリョウはふかわりょう的な髪型になっていた。
奇遇であった、おとついあたりからイケリョウのことを思っていた、いや、雪港&水元のことも。
スティーブ・ライヒを引き金にして、あのあたりのダンサーズのことを考えていた。
ピアノ・フェイズなんかの位相をずらしていくやり方ってコンテンポラリーダンスの手法にありそうだよな、と、
私ダンス公演たまに観るけど知識はぜんぜん明るくないのでただ「ありそうだな」と思った。
ちょうどYouTubeの関連動画にピアノ・フェイズで踊るダンス映像がピックアップされてたので見た。
たいそうカッコ良かった。
旋回舞踏的なターン中心のミニマルなダンスで。
照明がまた良かった。
この西洋おかっぱダンサー・振付師は誰ぞ、と思ったらアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルであった。ROSASの芸術監督。
おされ本屋とか行くとROSASのDVDがよく置いてあるのでこのダンスカンパニーはなんとなく知っていた。
アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルがライヒの曲に振りつけて踊るシリーズがあるらしい。そうか。
ヴァイオリン・フェイズのラストのカメラワークとかヤバい。パンツ見せ見せですケースマイケルさん。
このライヒで踊るシリーズはDVDになってないのかな。
ROSASのほうは秋にトリエンナーレで来名予定だそうである。行こうかなどうしようかな。
ダンス全般が好きなわけじゃない。
こっちに受容体が無いんだろうなーってくらい何も印象に残らないのもある。
でも好きなものは脳から汁が出てきていつまでも見ていたくなる。
ケースマイケルで久々に汁が出た。
最後にもういっかい使える魔法があるんなら、ダンス公演をやりたいな…と思っていたことを思い出した。
出演じゃなくて製作&制作の方ね。
それでゆきこさんや元木さん、イケリョウのことを思ったのだ。
生身で表現する人たち。
どこへ行くんだろうなあ?
何がって、一番近いとこでは『ガラパゴス』が、それから、オージャが。
あと、柏の金策が、それから、生活が。
まだクラクラの中にいる。「取り組むべき現実はコレだ」って言われたらそんな気がするし、「それは現実逃避だよ」って言われたらそんな気もする。