2020年7月13日月曜日

そーえー!

貨物鉄道博物館帰りにはつい桑名駅前のドムドムハンバーガーで甘辛チキンサンドを食べてしまうわけですが、7月いっぱいでついに桑栄メイト閉館のおしらせ。
もしみんなで行くとしたら新味覚行ってぱいいち行ってやきとり食べての飲みコースだろうから、7月の貨物鉄道博物館開館日にドムドムだけの飲まない桑栄メイトおわかれ旅に行こうか思ってたところ、開館日前日の名古屋駅で後ろを歩いてた女の子の会話、
「今コロナ対策で地下街閉まるの早いよね」
「桑名のドムドムなんか営業時間10時15時だよ」
「えー、一日5時間営業?」
「しかも閉店1か月前倒ししてるし。7月末閉店予定って言ってたのが6月で閉めちゃった」
と、思わぬところで閉店済を知る。在庫なくなったらそのまま閉店するって話だったから早まるかなと思ってたけど、6月末か。予想より早かったな。


まあすごいビルだよね。

去年は台風で水郷花火中止だったっけ、2年連続花火大会中止さみしい、いや来年もできるかあやしいか。
年に一度、NTNが地元に大きな花を咲かせるハレの日なのにねえ。

市のホームページによると今回の再開発は「桑名駅周辺地区整備構想」の一環のようで、駅前広場整備・駅自由通路整備を市主体で、駅前複合施設整備を民間主体で執り行う計画だそうで桑栄メイト跡地は長島観光が11階建てホテルをつくる話なんだけど、いやー観光業とか今本業がめちゃくちゃ厳しそうやん、大丈夫なのかしら。それでもなばなの里はまーまーええ感じって噂を聞いてるけど。


桑名駅周辺複合施設等整備事業イメージパース(桑名市HPより)

半世紀前の再開発で桑栄メイトができたときも駅直結で鳴り物入りの近代的商業ビルだったのだ、失った古い情緒に思いはせたり来たるべき新しい時代と立派なビルディングに胸高鳴ったり、スクラップ&ビルドでおんなじ気持ちを抱いては壊し抱いては壊し、まちをつくるというのは頂上のない山を登るようだね。

古い建物と古いお店が好きで、車一台通れるか通れないかの先行きのわからない路地が好きで、もちくんと「バ、バックで元の道に戻れる?」「もうすこし先にお寺さんがあるからその境内でUターンしよう」とかわやくちゃ珍道中をやるのも実はちょっと好きで、違法建築やん?みたいなぐだぐだでごちゃごちゃな看板群が好きで、でも耐震の重要さも知ってるし緊急時の道路の確保の大事さもいやってほどわかるし、ほうすると塀とか看板とか撤去して建物もセットバックして道路拡幅してまっすぐ見通しのいい道に直した方がええわいなってなるんだけど、そんな日本国中スタバの路面店が似合いそうなまちになったらでらくそつまんねーじゃんとも思う、決して両立することのないふたつのまちの姿を思いながらすこしの胸の痛みとともに毎日おしごとをしている。

2020年6月26日金曜日

虚構の巨構

悪疫が猖獗を極めて医療リソースが足らなくてパニック、みたいな設定ってフィクションでちょいちょいあったよなあ…とつらつら思い、萩尾望都『11人いる!』を思い出したりした。
異星人とふつーに交流して大学受験で宇宙船操縦する時代になってもウイルスには勝てない。ミクロの闘いは絶えないのだな。

あと未知の伝染病パニックといえば、映画『カサンドラ・クロス』とか。小学生の頃日曜洋画劇場でみて怖くて眠れなくなったやつ。
子供の頃は細部の設定は理解してなかったけど、あれ、「アメリカ軍が極秘でWHO内で研究していた細菌兵器が市井に漏れたので、隠蔽のために軍が感染者の一斉抹殺を図る」ていうすさまじい設定だったんだな。ベトナム戦争とかウォーターゲート事件とかでアメリカの評判が悪かった時代だろうか。よくアメリカとWHOからクレーム来なかったもんだ。今ならひよって架空の某国と某国際機関て設定になりそう。

山の上の隔離病院で患者が亡くなると遺体はそのまま病院の敷地内の焼き場で焼かれる、ていう描写が川端康成の短編に出てきた気がする、『掌の小説』あたりだったろうか。
山の上の隔離病院、といえば、高野文子の初期短編「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」にもそんなの出てきたっけ、チルチル役の笛子さんが隔離病院から退院してきた子で、陰で「病気がうつると怖いから笛子さんとは踊りたくないの」って言われてたっけな…。
ああ、今こそ「春ノ波止場デウマレタ鳥ハ」舞台化しましょう、少年の面影を宿した少女とその横顔を羨望の眼差しで見つめる主人公と、死の陰とマントの異人と、礼拝堂でのダンス稽古と先生のゲントウキと、万国旗はためく港と窓という窓に灯りをつけた瀟洒な角のホテルと。
うん、女学生の学芸会のお話を四十五十がやるのはきついですね。せめて20年前にやりたかったね。笛子さんて松宮なんだよな。

高野文子の「田辺のつる」に「ふとん」を重ねていろいろ混ぜこむと「マバタキノ棺」になる気がするよね。昔伊藤比呂美が「ふとん」は転形劇場だ、と言ってたっけ。漫画でしか表現できないやり方なのにどこか演劇的な感じを受けるんだな。田辺のつる婆さんの人生がドアの向こうで走馬灯のように展開していく一枚絵とか。あれをただドア一枚で表現するセンスに圧倒されたものです。

フィクションを思いつつ何かものがたり語ること考える。何か。





2020年6月23日火曜日

デジタルツール

長らくAdobeのcs4を使い続けている。ちょうど10年かな。WEB  Premiumとかそんな名前のお得パッケージだったやつ。アニメーションはFlashで作ってる。もうFlash Prayerも終了するそうで。一つの規格が生まれ隆盛を極めてから消えるまで、四半世紀くらい?長いのか短いのか。

お金の使いよう、を振り返ると、大きな買い物したとかより毎日毎月の支払いの積み重ねが大きいよなーとしみじみ思う。ハタチくらいの頃よく勧誘された英会話教材だの高級矯正下着だのの決まり文句は「1日たったコーヒー1杯分のお金で」だった。チリも積もれば、ですか。
今時主流のサブスクってやつはその「1日たったコーヒー1杯分」をやらされる感じでとてもイヤ。ベネズエラでは経済封鎖の一環でAdobeの認証サーバへのアクセスが遮断されてCCユーザーは強制利用停止の憂き目に遭ったという。クラウドに対する「なんかイヤな感じ」を具体化したような話だ。つまりどんなに支払っても自分のものにならないことへの不満、不安。「賃貸より分譲」派がよく口にするやつですね。

で、どうせ自宅でお仕事に使うわけじゃなし、cs4でいけるとこまで行くつもりなのだけど、Windows10の大型アップデートのたびに「次のアップデート来たらもう動かないかもなあ」と頭をよぎる、古いスタンドアロン機もあるのでそっちで使い続ければいいんだろうけどまあ古いマシンは古いよ。あたりまえか。

そんなこんな考えるともなく考えてた折、例の流行病に絡んだ在宅クリエイター緊急支援ってことで、Affinityシリーズが半額セールを始めて話題になった。Adobeからの乗換え組の評判も良かったのでDesigner、Photo、Publisherの3点セット購入。先達が多いと公式ガイドが多少薄くてもなんとかなるから助かる。
インストールしたきり1月、やっとさっきさらっと触ってみた、まあ慣れたショートカットにカスタムしたいとかUI的な慣れはあるけどわりとすんなり移行できそう。
ai形式では書き出せないけどインポートは可能、エクスポートはPDF、EPS、PSDに対応。なら特に問題なさそうかな。印刷屋にどーしてもai形式じゃなきゃ受付ないって言われたらPDFをcs4で開いてaiで保存し直すとかそんなことで対応できるんじゃないかなと。
作業ファイル(テンプレート)の拡張子がでら長いのがうにゃっとするけどそれ以外は私用で使う分には十二分な感じです。すばらしいねえ。

Flash持ってるから思い出した頃になんとなく暇つぶしにやってたアニメーション作りも、この機会になんか新しいソフト入れようかなと情報検索中。

去年の美術プランと転換のプレビズ的に作ったショートアニメ。


今ごろ気づいたけど路面電車が逆走しとるな。

この後プラン全取っ替えになったので後半はもう舞台関係なく田岡絵アニメとして完成させたやつ。
3月だかの時点で美術プラン全没ってどんな事態よ…





2020年6月15日月曜日

記録されないことは記憶されない

そろそろプロポだ計画書作成だで業界が最初に忙しくなる時期にさしかかっております。
社員さんは基本在宅勤務なので執務室は閑散としています。
リモートでのやり取りにもTeamsにも慣れ始めています。

街中の人出も増えてきてじわっと日常が戻りつつあるような気がするときもありますが、比較的行動範囲に近いところで罹患者が出たと聞いて緊張感を新たにする日々です。
なんにも終わっちゃいないからね、でも最大の緊張感なんてそうそう持続できない。

危機感はありながら…常にどこか浮世離れした…SFの設定でも読んでいるような、離人症的な非現実感もあって、これもまた精神の均衡を図ろうとするシステムの発動なのかなあ、でも正常でいようとする機序で認知が歪むのはすでに正常ではないんじゃないかなあ、と、考える。

***

オージャカンは夏のツアーを中止して、かわりにというかファンの皆さまのステイホームの一助に秘蔵アーカイブ映像の公開をしたり、通販再開したり、なんかかんか動き続けています。
でらくそ好きな『I KILL-イキル』(2006年)の記録映像公開は嬉しい。こっちが嬉しがってどうする、でも嬉しい。手前味噌ってやつですよ。


超かっこいいサカエちゃんや絶好調の☆之さんや、まだ客演時代のイケリョウやイケボの大介さんや、ひょっとこな日与津十子や、ゆうちんこの床屋ざかりの後頭部や、レイテの川を遡るノブさんや、ふみちゃんとにわじゅんの安定の保母さんコンビや、ちゃぶ台ガールズのアンサンブルの美しさや、キレッキレのはまじマジックや、夢の背景みたいにしらんまに細部の設定が入れ変わってる美術や、もういろんなことが最高潮すぎてでらくそ好き。そもそも下敷きになってる『絶対相対/キットアイタイ』が好きなんだけど、イキルの「生まれついての極悪非道な男の一代記」的な内容もタイトルと相俟って忘れ難い。

***

人間、向き不向きちうかさ、特性や適性ちうもんがあるわけで、普段は昼行燈でも緊急事態や危機的状況、前代未聞や未曽有の事態にめっぽう強い人もあれば、日常的な業務はすごく得意で有能だけど突発の事態にはパニクったりバグっちゃったりする人も当然あると思うわけよ。
でもなんかこう、かなしいかな、今みたいな非常事態時の発言や行動に対して「今回のことであいつの本性がわかったな」って思いがちよね。特殊事態の特殊行動かもしんないのにね。

今回のことではね、団子先生がブレなかったのが、久しぶりにちょっといいなと思ったかな。
「不用の普及」、わしらの行ってきたことはそれでしかないのだ。それでいいのだ。

2020年6月3日水曜日

空の青にも染まず

今年は地元神社のお祭りも、各地航空祭も軒並み中止であるなあと思っていたら、ブルーインパルスが東京上空を飛びなさった。
空を見るのはええもんやよね。

2018浜松航空祭

日本ダービーはコントレイルが無敗の2冠とかいってた、コントレイル(飛行機雲)にツキのある週末であった。

わしわしは別にミリオタではないのだけど、ナショジオの『メーデー!:航空機事故の真実と真相』シリーズが好きで、あとウィキペディアの航空機ポータルが好きで、一つ読むと関連記事で次々次々、一日中読んでいられる。
事故の記事なんでだんだん憂鬱になってくるところに、機長の判断で奇跡的に助かったり乗客の中にたまたまパイロット教官が乗り合わせていて助かったりする話が出てきて、こうゆう万に一つの話があるからすげえやと読み止まらない。万に一つと言えば、事故が発生することそのものがハインリヒの法則的に万に一つの重なりであるのだけど。
で、航空機事故への関心からちょっと現物に興味がわいて、この辺だと岐阜基地の「異機種大編隊」がなかなか変態らしいと小耳にはさんで各務原までのこのこ出かけて航空祭にはまったのであった。
だもんで今も展示機みると「こいつがピトー管ってやつですね」と、メーデー(で得た)知識の確認の場になる。あと咄嗟に浮かぶメーデー用語はアンチアイスオフかなあ。

大空には何も見えない誰もいない
ああプロペラと ただMECHANISM
エンジンの音以外 僕も誰もいない
ああプロペラと ただMECHANISM

青空と爆音ですよ。

2019岐阜航空祭。
異機種大編隊はTPC(Test Pilot Course)50周年記念のT字飛行。コールはTT兄弟で。あとたぶん異機種で縦列飛行って何気にめっちゃ難易度高いやつ。

岐阜の飛行開発実験団が凄かったり、プチ旅気分の浜松で見た米空軍パイロット"プリモ"大尉にTake My Breath Awayされたり、ちょっとずつ足を伸ばす範囲を広げつつあって、じゃあ今年はアグレッサー見に小松まで行ってみようかな、おみやげは噂の爆音米かな、と思った矢先のコロナであった。

平和平穏じゃないと見れないんだよ、去年の浜松エアフェスタは台風19号の災害派遣で中止になるかなって思った。去年は観艦式が中止になってたね。
2019岐阜航空祭、飛行開発実験団の特別塗装白いF-2。

はやくのんきにぷらぷら旅行したりお祭りでもみくちゃになったりできる世の中に戻るといいなあ、でももう「戻る」ってことはないのかな、何か、世の中が変わるのかな。

2020年5月27日水曜日

うちにいると

頭は動きたがっているのに仕事に行けないのはなかなか折り合いが難しい。

自宅待機中の手なぐさみで短いアニメーション作る。







CS4ももう10年前のバージョンなので、ムービークリップを埋め込むと書き出しができない(FlashプレイヤーやWindows版のQuickTimeが終了しているのでエンコードできない)という不具合があったりして、本来難なく動かせる動きをフレーム単位で作ったりしてちょい難儀。



そいや今年の初めは『映像研には手を出すな』アニメ版面白かったな。年度末忙しかったけど週末に映像研みて元気出してた。



「終わるとか完成するとかではなく

魂を込めた妥協と諦めの結石が出る」



だいたいそんな感じよね、芝居初日とかね。

2020年4月28日火曜日

蟄居中

「ポジコロ入院記」

すげえ怖かった。寝る前に読むものじゃなかった。
でも面白い、というか、知れないことが知れて興味深くあった。

新型コロナの特徴に「急激に悪化する」というのがあって志村けん死んだ時にもよく言われてた。志村以前に「コロナを移してやるおじさん」が愛知県で出た時、居酒屋とフィリピンパブ梯子してカラオケ熱唱してたおっさんが、持病があったとはいえわずか2週間で死んだと聞かされてこの病気の怖さを知った、個人情報に配慮して患者の詳細は伏せられることが多いので、流行初期のうちにあれだけ詳細が知れたのは貴重ではある。

しかしあんな、「陽性出ちゃったから念のために入院しておきましょうね」みたいな状態から2週間で人は死ぬものなのか?という、病気の進行の様子がこの入院記を読むと詳しくわかる。
何が怖いって、一度症状が落ち着いてある程度時間的経過を置いてから再発熱するあたりだよ、もうこれほんとに的確に殺しにきてるとしか思えない。背後にまわりこんで殺す、的ないやらしい振舞い。なんだこのウイルス。ウイルスなんて、細菌と違って自己複製も碌にできねえ半人前のくせによう。

著者が医療関係者なのでところどころ薬効機序やらの解説が入るのもいいアクセントになってると思います。4/28の時点でまだ入院は続いているのでどきどきしながら追っかけています。食事が改善されるといいなあ。

2020年4月21日火曜日

吐きだす

出勤禁止、在宅勤務不可(派遣なので)、外出自粛、のないない尽くしない尽くし〜で閉塞状態のわしわしである。
いや、職場は正しく危機感を持った良い会社。もう年明けくらいから除菌アルコールが玄関ど正面に置かれていて入館時手指消毒必須にしてたし、出勤禁止のお達しも実は3月から政府の通達に合わせて3回くらい出てた。年度末の工期ラッシュでお客さんが「延ばして良いよ」って言ってくれなかっただけ、会社は「お客様の了解が得られ次第自宅勤務に切り替えてください」ってずっと言ってた。
会社は正しい良い会社だが、自宅待機初日は社会から疎外されている感がきついなと思った、不要不急の存在であることがバレてしまった、という。

年末からこっち忙しすぎたからね、休めって星回りだったんだと思おう。終わりが見えないのがまた怖いんだけど。

食料品を買い出しに行って前職の同僚に会う、あちらも緊急事態宣言でやっと上が動いて、昼に突然「明日から半数ずつ交代勤務にします」と通達があったそうだ。今彼女がいるのは法人営業部門のテレアポである。不要不急にも程がある。それでも部門長はきっと「ウチも思いきったコロナ対策を講じましたよ」とかドヤ顔してるんだろうな、というところまで絵面が浮かんだ。気をつけていればもらい事故なんかに遭わないって言い切った課長もいたな。古くて大きな会社は変。むりやり転職しといて本当に良かった、と思う。

正常化バイアスとかいろいろあるのは知識として知ってるけど、事態を矮小化しよう矮小化しようとする人達ってなんなんだろう。
まだウイルスの特徴もよくわかってない最初のうちに「たいして感染力は無い」って言ってた有識者の人とか、人との接触を8割抑える必要はない、緊急事態宣言を全国に広げる必要はなかったと言い出す学者とか、3密がダメで2密まではいいんでしょ?と自由な解釈でレジャーに出かける人とか、なんか、正常化バイアスっていうよりあれ、ロイコクロリディウムに寄生されたでんでん虫か?もう脳を乗っ取られてウイルスが増殖する方へ拡散する方へ行動するように操られちゃってるのか?と、訝しむ。

先入観のないデータと統計ってとても大事。

自宅待機前は、毎日歩いて通勤してたので公共交通機関使わない、お弁当作ってって自分のデスクで食べるから会食のリスクも無い、業務上のやり取りも直属の上長と担当者と数回話す程度、あと帰り際に特定の社員さんにちょっかいかけるくらい、帰途ドラッグストアかスーパーで買い物して帰る、という生活だったので、1日に接触する人数がだいたい5人以下だった。ドラッグストアとスーパーが一番でんじゃあぞーんかもしれん。で、これを8割減らす、だから、2日に1回近所へ食料品買いに行くくらいにしてるけど、どうだろう。それだってネットスーパー使えば出なくて済むのだな。

オンライン飲み会、は、一度参加した、今は微妙かなあ。蟄居生活がも少し続いたらこういうのもありがたく感じるだろうな、という感想。まだ今は代替品、代理満足、っていう感じがしたのだ。あと手持ち無沙汰で常に飲むか食べるかし続けてしまうのだ。まあつまり個人の感想です。

忙しく仕事してた時に思うことは、年度が明けて仕事が落ち着いたら有給とって台湾に行きたいわん、だったのだな、せめての朝ごはんを鹹豆漿にして台湾気分にしてみる。あと油條も食べたい。葱花巻食べたい。食べることばっかか。森林鉄道乗りたい。白菜とか角煮とかの国宝見たい。今度総督府行ったら蔡総統の萌え絵グッズ買うんだ。
今度、が、いつになるかはわからないけど、楽しみはあるさ。

人との接触を減らしまくって短期決戦で落ち着いてくれればいいけど、なんか、経産省あたりがすぐ骨抜きの対策にしようとしてくるし、長引くのかなあ、長引いた方がきついのになあ、インフルのウイルスは湿度で失活するけど今回のはそれも無いというし、梅雨だの猛暑だのに突入したら日頃マスクし慣れてない人達が暑くてマスクなんかやっとれんって言いだすし在宅勤務の各家庭でエアコンフル稼働したら昼の電力ピークやべえし大型台風とか想像もしたくないし、なんとか梅雨前あたりで感染拡大が落ち着くかそれともウイルスが弱毒性に進化してくれないかなあ、もう、神頼み。

虫封じ、悪疫退散、切実だな、何百年経ってもテクノロジーが進化しても、人類の脅威はそんな変わんないんだな。それはそうか。スペイン風邪からこっち百年、運が良かっただけで、ずっとそういうものなのね。

2020年4月7日火曜日

IN PLAGUE TIME

流行り病。岡崎京子の作中の引用で知られてるウィリアム・ギブスンの詩を思い出す。引用元は、初出誌の版元の京都書院が倒産してるので目にした人はあまり多くない。と思う。元々3章から成る。引用されていたのは最終章。


愛する人(みっつの頭のための声)
ウィリアム・ギブスン
黒丸尚 訳

I
明かりの下

マシーンが夢見る

憶えている

雑踏を

渋谷
タイムスクェア
ピカデリー

憶えている

駐車中の自転車
草の競技場
土に汚れた噴水

夜明けへとゆるやかに落ちていく中

愛する人の腕の中

思い出される

夜に沿って
ハイアットの洞穴の中
空港の半減期の中
ハロゲン狼の
刻の中

思い出される刻

ラジオの沈黙の中

ラジオの沈黙
ラジオの沈黙
ラジオの沈黙

II.
たかがミステリの歴史
たかが人間がどう迷うか、
だろうが
ただ、どうしても迷うのさ、
現に
どこの街だろうと、

たかが物事の流れ
ただの
交差点の雑踏
ただの舗道に落ちる雨
それが歴史というにすぎない、
実際

父はそうして迷った
母も同じ
母というのは、
実際そういうもの、
物事のありかたとして
ミステリのありかたとして、
ということ
でも狼たちも暗い公園で迷う
坊やたちも同じ
これは別のありかた

近頃の落ちかた

III.
この街は
悪疫のときにあって
僕らの短い永遠を知っていた

僕らの短い永遠

僕らの愛

僕らの愛は知っていた
街場レヴェルの
のっぺりした壁を

僕らの愛は知っていた
沈黙の周波数を

僕らの愛は知っていた
平坦な戦場を

僕らは現場担当者となった
格子を
解読しようとした

相転移して新たな
配置になるために

深い亀裂をパトロールするために

流れをマップするために

落ち葉を見るがいい
涸れた噴水を
めぐること

平坦な戦場で
僕らが生き延びること




原題"The Beloved"、英語圏でしばしば墓碑銘に刻まれる言葉であること思うと「愛する人」のほかに含む意味があるとわかる。沈黙するラジオ、涸れた噴水、平坦な戦場、すべて墓碑のメタファである。

2020年2月9日日曜日

船熊

スタンリーも心配してます
お船の無事を祈ります

2019年8月7日水曜日

皇帝ペンギンのいない八月

塚本邦雄か渡瀬恒彦か、日本脱出したい八月。

ホームセンターおすすめのうどんこ病に強いきゅうり苗の品種名が「うどんこつよし」だったので吹く。
小林製薬的ネーミングセンスですね。

「無職の浪費家」(words by あり)とか嘯いていられればいいんだけど性格的になかなか、なかなかできないまねであった。
この夏はエアコン使わない!とかって実践して脱水症状起こす。じわっと3日くらいかけて症状が悪くなったから最初脱水のせいだと気づかず、酷い吐き気に苛まれながら「食あたりかなあ…」とか思ってた、あとから思えば連日連夜汗だくで寝不足で水分摂取はアイスコーヒー(利尿作用有)だけで行なっていた、そりゃ脱水するわな。後から思えばなんだってよくわかる、
KYK(危険予知訓練)は未来の目。

そいでもエアコンのフィルターもフィンも掃除してなかったからその後数日エアコン無しを通しましたよ、アイスノン首と背中に当ててさ。水風呂日に3回入ってさ。日中はOA研修に出かけて涼をとったよ。とりあえずAccessをちゃんと一から教わってみたよ。


で、真夏に復職する。前いた課は統廃合で無くなったので以前のお隣の課に就く。統廃合での雇い止めだったんで失業保険が待機7日のあと12月まで貰えるスケジュールだったからあらゆる知り合いに「12月までのんびりしなさいよ」と言われた、が、真夏の無職は死ぬんじゃ。
復職したらちょっと食欲戻ってよく眠れて2日くらいで体重も戻ったよ。
またまちづくりに精を出す日々へ。

所轄のハローワークは遠くて大変だけどわしわしが小中高と多感な時期を過ごした町なので少しだけ行くの楽しみだった、あ、あと多感な結婚生活もこっちの方だった。猪高車庫のパンダラーメンってわしわし小学生の頃からあるよ、いの中の先生御用達だったなあ。カフェメルスも同じくらい古くからあるなあ、80年代はおしゃれカフェバーだった、今は大盛り無料が人気の軽食屋(なんか形容矛盾だな)さん。
何十年かぶりに四川楼行って大好きな台湾酢豚が健在なのをメニューで確認しつつ冷やし中華。
切り揃えたハムが妙にうつくしい。
普通の酢豚と台湾酢豚とあって台湾酢豚が旨いのよ。 
しかし酢豚の定食に唐揚げ付けますかね。


細田守のアニメの空だな、と思った。

2019年7月14日日曜日

ツユザム

先月の下旬まで雨も少なくて夏野菜が大豊作だったのにダラダラした梅雨が始まって冷夏の噂まで流れ始めた、またキャベツ1/8玉400円とかなるの嫌だなあ、暑くても寒くても文句言ってるみたいになっちゃうけどやっぱ夏は適度に夏らしく暑くなってくれないとね。あ、38度超えとかはもう結構です。

なんかしんどいなんかしんどい、夏バテには早いし気のせいかなあと思ってたら三連休初日の午後に口唇ヘルペスと後頭部頭痛発症。病院が休みに入ると発病するねわしわしは。
近頃は口唇ヘルペス用の抗ウイルス軟膏が市販されていて自宅に常備してあるのでとりあえず軟膏塗っとく。
後頭部の頭痛は後頭神経痛というやつらしい、普段の鎮痛剤で治らなかったので筋肉弛緩成分入りの鎮痛剤買ってくる。肩首の凝りが原因っぽいので筋肉緩めるのが有効らしいんだな。
ヘルペスウイルスも神経痛の原因になるんだったっけ、2年前に三叉神経の帯状疱疹やったなあ、でも三叉神経と後頭神経じゃ近いようで無関係かなあ、神経の防御力が全体的に落ちてるのかなあ、病院開くまで悪化しませんように。
いてえなあ。

7/14、パリ祭。革命記念日にちなんで遠藤周作の『王妃マリー・アントワネット』再読。バスチーユ襲撃で沸き立つ一市民の娼婦の心理を、女性らしい正義感、と書いてたのが忘れられなくって。人権意識とか政治的意義とかイデオロギーとかじゃないよね、女性らしい正義感だよね、そういうもんだよね、ああいやだ。学生の頃に読んで未だに折ふし頭をよぎる、今自分は女性らしい正義感に燃えてないか?所詮「あのいやな子を懲らしめてあげなきゃ」に躍起になって大義名分を掲げていないか?
それはさておき登場人物の中では修道女アニエスが好きだな。昔はそんなでもなかったけど今読むと好き。修道女のくせに教会批判はするし革命支持するし教会飛び出すし革命のノリについていけなくなって挙げ句の果てに人民の友を殺すし、客観的にみたらもうやってることブレブレの破戒尼なんだけど彼女の中で信仰は一度もブレてないんだよね、自分の信仰と思想を守り通したよね、愚か者だとは思うけど尊いとも思う。あと今読むと信仰のあり方がカソリックちうよりプロテスタントに近いんじゃないのかと思う。
そいやフランスのプロテスタント(ユグノー)といえば有名な聖バルテルミの虐殺があってユグノー戦争があって、その後ルイ14世15世の御代も迫害が続くんだけど、バスチーユ襲撃の2年前にルイ16世が寛容令を出して信仰を容認してたんだね、こういう話を聞くとルイ16世に興味が湧く。チビで小太りで愚鈍というイメージは伝記作家シュテファン・ツヴァイクの創作で実は長身で筋肉質で学者肌な王様だったという話はたまに目にする、まあ日本だと更にツヴァイクの書いたのを底本にした漫画(ベルサイユのばら)が大ヒットしちゃってるんであのビジュアルで定着しきっちゃった感はある、遠藤周作の今作もその系譜に則って書いている。ゆうて狩猟と鍛治(錠前作り)が趣味とかいう時点でそうそう小太りの愚図ではいられないよね、つうか馬乗りまわして銃撃って鍛工作業した日には上半身も下半身もマッスル鍛えられまくりだよ。肖像画では立派な体躯である、しいて言えば先王先先王が眼力鋭く描かれているのに対して優しいというかとろんと柔和な目元だよなあ、柔和さは時に優柔不断でもあったろうと思う。まあそれは王朝の行く末を知ってるから思うこと。


千種モノコト閉店の報せ。
さみしい。払下げの椅子買って帰る。

2019年7月8日月曜日

四日市とマイムと229

改修工事が終わった四日市文化会館第2ホールでパントマイムスペシャル。
大須の大道芸人祭りでおなじみのあの方たちが1つのステージに。素敵。

17時45分千種出発、夕方の四日市行きは道路やや混みもあって19時開演に3分遅れくらいで入場。
去年だったか一昨年だったかストレンジシード後に静岡のおでん屋さんでシルヴプレさんとご同席したけど、演目をやってるのみるの久しぶりかも。土日出勤の仕事で大須の大道芸が縁遠くなっちゃったんだよね。7年ぶりくらいに見たおふたりのライブは初めて見てキュンときた感じと全然変わってなくてすげーと思う。すげー。
そしてやっぱり真実様は真実様だった、つい様付けで呼んでしまいたくなる伝説の青いジャージ。
意外と山本光洋さんのマイムを初めて見た、安定感っていうか芸達者っていうか、とにかく達者。
それぞれの定番の演目と合同演目とで90分。全員出演&客席コールアンドレスポンスの「229!」で会場熱くなる。真実様の「仮面舞踏会」でわしわしはっちゃける。遅れて入場したんで横通路ぎわの縦通路脇、大道芸的にやばい席かなと一瞬思ったら案の定。ふみちゃんもセレクトされて壇上で踊ってたらしいんだけどお互い視界が狭くて(しかもメガネ外したんで)お互いに気づかず。そんなこともある。
90分がみじかかったねー。

真実様の「Fに捧ぐ」も久しぶりに見たかったなー、もちくん達に見せたかった。

高校演劇部らしき一団とか地元の老夫婦とか、必ずしも「大道芸ファン」ってわけでもなさそうなお客さんも多かったけど会場が盛り上がっててなんかホッとしたー。
老夫婦がパントマイム見ながら「あれは馬に乗っとるんやね」「今のは玉やね」って当てものしててなごんだ。ああ、見えてる仕草から足りない情報を補うパントマイム見物ってご高齢の方の脳活にいいかもしんない。


1年以上ぶり?にうーさん行って半端ないにんにくメニューを食べて皆にんにく臭くなりました。珍しい。229にあてられたとしか思えません。

2019年7月1日月曜日

ミステイクン

週末、電車内で妊婦さんに間違われて(たぶん)、席を譲られてちょっとだけショック受けたよ。それがまた微妙にご年配で立たせちゃ悪い感じのおじちゃんでね。
で「大丈夫です、本当に結構です」「いやいやどうぞどうぞ座ってください」というやり取りをしながら(私も少しショックだけど、ここで「妊婦さんじゃありませんから」ってハッキリ言ったらこの人の良さそうなおじちゃんは私以上にショック受けたり恐縮したり気まずかったりしちゃうんだろうな…なんとか傷つけることなく善意をお断りしたいな…)って思った瞬間、乗客たちの隙間にぐいぐい割り込んできたおばちゃんが空いた席にどかっと座り込んでこの終わらぬ譲り合いに終止符を打ったよ。何がショックってやっぱそのおばちゃんの獲物を狩るような席取りが一番のショックだったかな。

電車内でマタニティマーク付けてたら蹴られたとか殺伐とした話も聞く昨今、間違いでも席譲られたなんて世の中捨てたもんじゃないイイ話ではある。
別に顔色が悪いから席を譲ってくれたとかじゃないと思う。まあ、その、ちょっと詳細は伏すが、妊婦さんに間違われても仕方ないような状況ではあったのだった。しかし50絡みにして間違われると思わなかったよ。

間違われたの初めてじゃないもん、むかーし、まだ若い頃、喫茶店でお会計してる時ママさんに「ご予定日は?」って訊かれて意味がわからず頭真っ白になったもん、当時はそういうことにウブでした。
その時もね、間違われて仕方ない状況だった。グレイッシュピンクのヘチマ襟のコクーンコートはすごーくママコートっぽいシルエットだったし、大貧血でフラフラして旦那(当時)に手を引かれてたし、貧血酷いからプルーンジュースかなんか注文したし、しかも喫茶店の横は大きめの産科専門病院だった。そりゃ予定日訊かれるわな。むしろ「違うのかよ!」って突っ込みたいやつだったな。

妊婦さんに間違われることそのものより、人の善意や期待に応えられないのがイヤですね。

そいや東京いたとき、京王線の中で白髪のダンディなお爺さんに席を譲ろうとしたら毅然と断られた。で、うーん、失礼だったかなーと思ってたら、初台で降り際に、そのお爺さんがポンポンって肩叩いて「どうも、ありがとう」って声かけてくれた。すごい、紳士だ。ダンディだよ。惚れたわ。東京滞在中のちょっといい話。

ああいう、他人の善意を裏切らない大人になりたい50絡み。