そしたら死ぬ夢を見た。
しんどくて息が詰まって腕が動かせなくて声も出せなくなって「ああ、こうやって死ぬのか…」と気が遠くなっていく夢。
夢の中で意識を失うのは、なかなか新しい。というかはじめてだな。
前は苦しい夢を見て目を覚ますと猫が胸の上にどーんと乗っかってるというオチがあったもんだが。
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ハイデガーは現代を神の不在=乏しき時代であるとして「世界の夜(Weltnacht)」と言ったそうである。
また別の著書で「言語は存在の家である」とも言っているのを見て、唐突に泉鏡花の『草迷宮』の一文が浮かんだ。
「邸(やしき)は世界の暗(やみ)だのに。…この十畳は暗いのに」
この家は闇かな。このヨジョーハンは暗いかな。言葉は神であり神と共にあったというのにな。
神の不在で世が闇するイメージは洋の東西を問わないね、記紀に曰く、
「これに因りて常夜往く。ここに萬の神の声はさばえなす皆満ち」だから百鬼夜行のマシンガントークが轟いているのだ、世界は今暗くて五月蝿い。