出品作。
今回の新作だけだと寂しいかなーと、わりと最近切り直しした未発表の絵と、あと、かなり昔に松本真一さんの芝居のチラシに使った原画を、賑やかしに添えた。
まっ黙ってれば新作にみえるだろーしばれんばれん、と、別に新作しか出しちゃいけないしばりはないけど、そういう気分でいたら、初日見に来はったお客さんに
「あの絵、なんか昔どこかのチラシで見たような気がするんですけど…」と指摘されてソッコーばれる。
名古屋小劇場界、狭い世界とは言えよく覚えていてくれたなとも思う、ありがたいようなズルがバレた小学生の気分のような。
家で資料みたら松本さんの芝居、2002年7月ですと。ひー10年ひとむかし。ホントよくも覚えててくれたなあ。
芝居のチラシに使った絵の中では、今回展示中の松本さんに描いたやつと、あと双身の芝居に描いたのが当時のお気に入り、ただ土屋さんの方はとんと原画を返却してくれないまま10年過ぎてしまった。
当時嬉しかったのは、久保じいがよく「おみゃーさんの絵、ええな~」と言ってくれたこと、うん、「おみゃーさんのももた(腿)、ええな~」とも言ってましたけど。
二日目、絵のタイトル貼る。「この絵はどっかで見たことあるかも」ってモヤモヤする人がないようにあらかじめキャプション付けとこってことで。
今日はぱうぜの夕方マスターやのりちゃんが日の高いうちに来てくれました。平日の昼間の貴重なお客さん。
大島の映画化で走り回ってるとかで、あいかわらずああ忙しい忙しい。
大島といえば、今回田岡さんのミニチュアオブジェに添える短文書きを仰せつかった時、思い出したのは昔フランク・K・ミヤザキで大島と田岡さんがコラボした作品展、あの時は全体でゆるくお話世界ができあがっていて、そして私は順路を間違えてお話を逆走していったのだった。若かりし頃の、失敗。おほほほ。
過去の自分の失敗を癒すために、じゃないけど、今回の文章はひと繋がりの話とかではないのでどっちから読んでもらっても結構です。
ひと繋がりではないけど同じことの言い換え…みたいな、やっぱり、ゆるい繋がり。
今日、女性の方に「この文章、すごく好きです、すごくいい」と気に入ってもらえて、照れくさくもニヨニヨした。嬉しいすね。
遅がけに同僚がチャリで来場、菱田さんのインスタレーションがずいぶんお気に召したらしかった。
「なんかこうゆう一個一個のパーツが懐かしい感じがします、実家にあったみたいな感じ」
「そうだね、こうゆうの昔はテレビの上にちょこんと飾ってあったよね…って、あれ、髙橋君ってもしかしてご両親が結構ご年配?」
「そうなんですよ、親がどっちも40過ぎてからの子なんで今両親60ちょっとですね」
つまり親と菱田さんとが同世代なんだな。それで菱田さんの作品がご実家の気配に近いんだな。そんな考察もしたりする作品。
夜半、久しぶりにハマジと電話で長話、例のミクの新作オペラ観てきたらしいっすよ、それはなにより。