そう、有楽町で見た「無印の家」が、たいそう匠の家でした。…あまり、よろしくない意味で。
撮影とかならいいけど生活にはどうなんだろうっていう疑問がいっぱい。広い広い吹き抜け部もガラス扉のトイレも。
◇
翌朝。渋谷VIRONでランチ。
日曜の11時半、人気店とありゃ、「本日はすでに予約でいっぱいです」、そうよねー。
が、「ただ、12時45分からのご予約のお客様がいらっしゃるので、1時間以内にお食事終えられるようでしたらご案内できますがいかがですか?」とのことで、ひとり飯にそんな時間かけないですわたし、そんなわけでフリの客ながら無事ランチにありつけました。
焼けた小麦の匂いとパリパリの皮ともちもちの中身、こうゆうおいしいパン久しぶりです。
隣席の女性が席を立ち際に「ああ、パン欲が満たされたー!」と歓声を上げておられました。その気持ちよくわかります。パン欲。あるよね周期的に来るパン欲が。
その後東急本店地下に立ち寄って、ものすごく旨いと評判の和菓子・目黒ちもとの八雲もちが曜日限定で入荷されてるのを発見、ここで会ったが100年目みたいな勢いでお土産に購入。
かんたんに解説するとカシューナッツ入りの羽二重餅ですが、言葉で聞いて想像したものとはおそらくかなり違うものです。すんごい旨かったです。
◇
昨日は本郷キャンパス、今日は駒場キャンパス、おのぼりさんの東大巡り~
駒場に移動して、まだ開場まで時間あるのでぷらぷら周辺散策、古本屋さん発見。
なんかそのたたずまいが「いつか夢に見たような古本屋さん」で、大学が近いせいでしょう品揃えも渋め、これはぜったい何かある、と確信して棚を見て回ってずっと探してたマイナーな研究書を発見、美本、しかも500円。ひゃっほう。即購入。
ていうかこういう夢ぜったい見たことある、旅先の見知らぬ路地で見つけたちんまりまとまりの良い古本屋さんですっごい探してた本がぽんと置いてあるってシチュエーション。いやわたし一人じゃなく古書買いの人なら一度は見たはずこんな夢、いつもここで目が覚めるのよね。
◇
何年ぶりかにヤジキタ観劇。
さまざまのこと思ひだす舞台かな。
極私的にね、ヤジキタに関して実にさまざまなことがあってしかもそれぞれいっこずつが極濃口の記憶で、それぞれのエピソードが10年分の地層になってるんですよね。バウムクーヘンみたいというか。層を一層一層剥がしてくと果てに穴があるわけです。
奥の方は汗と涙と煙と薬の思い出ですね。
そいや初演の時、ももちゃん、「呼ばった」がわかんないって言ってたなあ。「夜這った」かと思ったって。「呼ばう」って方言?て訊かれたんだ。方言つうか、古語かね。
今回も一番好きなシーンがすごくキマっていたので、それだけで胸熱うございました。
終演後、偶然この回に来てた知人のそのまた知人からももちゃんのことで相談?を持ちかけられて、ももちゃんのこともありつつその他のこともありつつで場所を移して3人で長話。
ヤジキタを見ればもうわたしは毎回確実にももちゃん思い出しモードになるので、そんなときにこんな人に遇ってこうゆう話を聞くのもなんかのめぐり合わせか。
先方は「ももちゃんが呼んでくれたんだね、きっと」と仰っていた。
…で、喋ってたらなんか重なる奇遇でウシの話になって、風のうわさに「刀折れ矢尽きて傷心のうちに田舎に帰った」と聞いてたその後の消息がわかってちょっとほっとする。しかしなんだ世間は狭いな。
「やっぱりやぎ座は几帳面だよね、カシワさんは誕生日いつ?」
「えーと…あっ、そういえば今日誕生日です」
「えっ、なんでもっと早く言ってくれないの!」
いや初対面の人に会うなり「ワタシ今日誕生日です!」とはちょっと、言わないです。
「なんかプレゼントあげたいのに何も持ってない!あっ、飴があった!飴あげる!飴でいい?」
「じゃあ私はチョコあげる!帰りの新幹線で食べて!」
「あなたがたは大阪のおばちゃんですか!」
「私は飴ちゃんじゃないもん、チョコだもん!」
「なんか気取ってる!さすが銀座の女は一味違う!」
…終始そんなノリで賑やかでした。姦しいってやつですね。
しんみり話すより今はこのノリがありがたいです。
しまいにはこんな勢いで隣の東大生も巻き込んでのおしゃべり尽くしでした、この学生さんがまた駒場生まれの駒場育ちの東大生っていうレアな地元っ子で。
◇
犬も歩けば棒に当たる。
ほぼノープランでプラプラしててもめぐり合わせってやつで探してたもんに行きあたったり会うべき人と知り合ったり。
そうゆうふうにできているようです、そういう時期なんでしょうね。