2011年9月6日火曜日

昭和余年

週末は、じわじわ台風がじわじわ接近、そしていつもの残業、そして何故か赤色エレジー打ち合わせ後の飲みに参加。


居合わせた人々の前頭葉あたりに浮かぶ「なぜカシワがここに…?」というハテナにはいらえなく赤エレ話。


先日見つけたCD「赤色エレジーマニア」を天野さんも田岡さんも知らなんだそうで(さすがハマジは知ってた)、「あがたさんも緒川たまきもそんなのあることひとことも言わなかった」と天野さんやや愕然、まあ、当事者は、忘れてるのかもしれない。


 


キャスト欄見てふと思う。


  緒川たまき


  寺十吾


  石丸だいこ


  あがた森魚


寺ちゃんも「一部ひらがな表記」にしたら揃うな。


「じつなし吾」ってしたらもう「テラジュウゴさん」って言われなくなるのにな。


でも「吾」で「さとる」と読ませるのも、結構な伏兵。なんでまたこんな難読な名前なんだか。


 


去年だったかな、林静一画集『寂しかったからくちづけしたの』買ったよって話したら、イムジイが「俺、林静一さんと仕事でご一緒したことあるよ」と、もう、誰の話をしてもじいと接点があるってなんなの、まあそんなこと言ってたんだけど、ももちゃんの名前「林もも子」が林静一由来というのは今初めて知った。それはまたさぞ、さぞなんだ。


 


画ニメは以前ニコ動で見た。


なんでもあるなニコ動。『街角のメルヘン』見つけたときはたまげたけどな。今にして思えばOVAのハシリですか、80年代中頃、ヴァージンVS全面フィーチャー短編アニメ。キャラクターデザイン天野喜孝、絵柄が今と違いすぎてこれもびっくりだ。それこそキャラクターデザイン林静一って言われたら一瞬信じると思う。一瞬ね。


で、画ニメに戻って。


絵も、線も、洗ったようにきれいな画で、石橋蓮司の語りも「あの時代はこんなふうでしたよ…」って過去を見る視点から整頓されてて、原作とはだいぶ違いますね、整頓されちゃうと「イチロウってひでえ男だな」ってハナシになっちゃうよね、ええもう、イチロウは性根が曲がっていくじなしでKYでYKKでGHQでと相場が決まっています。


原作の「どこへ行くのかわからない感じ」は画ニメの方だと希薄だなと思った。


 


思う、リアルタイムでハマった人達のそのハマり方っていうか受け取り方っていうのはやっぱり、わたしにはわからないな。


とにかく絵の力がすごいと思うんだけど、当時の読者はイチロウや幸子に共感なり自己投影なりしてたのかなあ、漫画表現として新しかったのかなあ、どういう感じだったんだろう。


そうゆうのは当時の当事者に訊くよりないか。


 


そいや、先日購入した佐々木マキの初期短篇集も、リアルタイムで読んでた人のその時の感想を聞いてみたくなる漫画だった、今見ても十分すごいんだけどこっちは「伝説の短編」的な前知識が既にある状態で読んでるからね。模倣なりパロディなりも先に見ちゃってるし。「ヴェトナム討論」を初出で読んだ人の反応とか知りたいよ。


 



 


仕事がめずらしく早めに終わって会社近くのCD屋に寄ってしまった、ここ品揃えの傾向がヤバめで万札必要になるので普段寄らないようにしている。


今回買っちゃったもの。 


 


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林静一唯一の実写監督映画『夜にほほよせ』サントラ、はちみつぱいレコードデビュー前の最初期音源収録。


 


へえ、そうゆうものがあったんですか。


ふっと棚見たらあったんだもの、このタイミングで、買っちゃうでしょうそれは。


たいへん当時の時代を感じる音でした。ああ、「~マニア」に入ってる今どきのポップで洗いざらしたような音にはないこの時代感。原作の赤色エレジーにあって画ニメで消えてるものってこの感じだよなー。