2017年3月23日木曜日

理不尽デシベル

ものすごく分かりづらい感覚の話をしますので概ね分からないことと思いますが、ひとつ話を。
ちょっと具合の悪いとき…疲れてるとか風邪ひきかけとか、あと精神的に参ってるときとか…に、前触れなく突然音の感覚が狂うときがある。だいたいは大きくなるか、音との距離が異様に近づく。例えば吊り下げ式照明のペンダントスイッチを引いたときの「カチッ」て音が、急に耳のすぐ隣で鳴ったように感じる。あるいは、ティッシュの箱から1枚引き抜いた音が TVの声ほど大きな音に感じる。衣摺れの音がガサガサと雑踏のざわめきくらいうるさい。
その現象はとにかく急に起こって、しばらく続く。「急に耳の聴こえがよくなった」というのではないと思う。どっちかというと音と自分との関係がわからなくなる感じ。もし自分が物理的にもっと小さな存在ならそりゃ衣摺れも地響きレベルかもしれんけれど、なぜ突如今そのような不適切な感覚に見舞われるのか。これが起きるとすごく心細いというか不安で怖くなる。子どもの頃はあまりの不条理にわけもわからず泣いたものである。今は大人だから泣かない。パニックにもならない。ただ、あの、足が攣ったり首の筋を違えたりしたときのように、あッ来た、うへえ、来ちゃったよ、と、幾分か慣れて辟易した気持ちでやり過ごすのだけど、本当はいまだに慣れようがなくてこの突然の不条理にうずくまって泣きたい。だって気持ちわるいしやっぱり不安になるもの。
平常心を保っていればまあものの1,2分で通常の聴こえに戻る。もしここでパニクると長引く。
ほっとけば元に戻るというかほっとくよりしようがないので、特に解明しようとか病院に相談しようとかは思ったことないんだけど、さっき夕飯の片付けしてるときに起こって「そういやこれとの付き合いも長いよなあ」と思い、ちょっと書きつけておくことにした。
誰もあえて言葉にして言わないだけでもしかしたら誰にでもある現象なのかしら…とも思う。こむら返りや寝違えとちがって不具合や支障はきたしませんもんね。
まあそんな分からない感覚のお話でした。