今回は毎日の小屋入りに「着到」という聞きなれない言葉を使う。出欠状況が一目でわかる「着到板」もある。
二字熟語の漢字がひっくり返ってもほぼ同じ意味の熟語になることはままあるので(平和と和平とか弾着と着弾とか)、着到と到着もそんな感じの熟語なんだろうと漠然と思っていた。
ちょっと調べる余裕ができたので確認したところ、意味的には「到着」と同じに使われるんだけど、特に歌舞伎とかの和物で「座頭の俳優が楽屋入りしたことを知らせる合図の囃子」のことを指す言葉だそうで。はああ、和物由来でしたか。
舞台の慣習は和物から連綿と続いているのが多いですね、今でも寸法は尺貫法だし履物は雪駄だし神棚あるし、でもキューは「Go」なのよね、むかしはなんて言ってたのかなあ。
お能だとシテ方が自分で「おまーく」って幕上げのキュー出しますね。なんか他の芸事でもあるんだろうな、それぞれの合図が。