「毎日寝てるか飲んでるか叩いてるかだね」
「それ、知らない人が聞いたらアル中か酒乱です」
かなりヤバい人です。
◇
芸濃町行ってきたよ。
正調どアングラと静かな田舎町。
どんなピリピリしたアツレキが生じているかと思ったら、ものすごく受け入れられてた。そういうお土地柄なのか、それともそこも地元の大地主・伊藤裕作氏のチカラなのか?なんてな。
地方の村芝居とか地歌舞伎とかのノリに近い感じかな、開演前におじちゃんおばちゃんたちが「○○のおじさんが出るよ」とか「あの人が芸濃町の出身なんやに」とか楽しそうにおしゃべりしてて、ご町内の身内感が溢れる。ちょっと面白いね。
想像以上に田畑でした。
会場のお寺さんの鐘楼が受付に。
安住さん情報では先週は「16時に名古屋出発でも整理券100番台だった」とのこと、それじゃということで一行は更に早めに出立、17時半の受付開始より30分以上早く着くがもう参道には行列、ほう。
とりあえず、コンビニで酒とつまみを仕入れて酒盛りがてら待つ、あれこれはいつもの花見会の延長なのでは?
受付周りのお手伝いのおじさんおばさんも皆ご町内の人で、「東京とか九州からも観にきてくれてねえ」、となんか自分のことのように嬉しそうに話してくれはる。
つつがなく整理券をゲットした一行は一層フリーダムに、酒盛りのできる場所を探して移動。田んぼの中に唐突に建つモダン建築、町文化会館の前庭あたりでささやかに円座して前芝居開始まで飲んですごす。
「ベンチかなにかあるといいね」
「正面に ソファとクッションが見えますが、硬そうです」
なんのつもりで大理石ソファのオブジェ。
無理矢理くつろいでみる。めっちゃ冷たかったっす。
開場。
「こちら特別席のチケットです!とかはないのかなー」
と他愛もないこと言ってたら、本当にご一行の整理番号がたまたまちょうど「特別席」(通路)にあたったため、入場は一番最後にまわされる。ずっと場内整理の声だけ聞こえてて面白かった、場内整理で客を乗せるのも野外劇の手練れの技だよね。
最後に入場して通路用の列(段差あり)に座るので、ずっと場内でぎゅうぎゅうで開演待ってるより確実に楽でした、特別席ラッキー。
入場を待つ特別席一行。
芝居は、だーって来てわーってしてどどどーってしてパーっと終わりました。
わしわしはアイガモのしーちゃんとぴいちゃんにもう釘づけ。
町民の皆さんも喜んで観てはってええ感じでした、秀太郎さんの役者姿を観ながらその感じ、「ほら知ってるおじちゃんが出てるよ、あれあれおかしいねえよく覚えたねえ」というご近所村芝居感覚がじわじわ胸にこみ上げる気がしました。
交通の便はよろしくないが、いっそ小旅行と思いきって料理旅館に部屋とって泊りがけで来るのも一興かもです芸濃町、濃ゆい芸の町。