朝ドラの関連で日清製麺が特別復刻パッケージ版出してますね。5袋入り。
ラーメン5袋買っても食べきれない自信があるので、なんとか食べそうな焼きそばを買いました。ひさびさに日清焼そば(袋)を食べましたよ。この味、子供の頃好きだったやつだ。
アマゾンだとさらに半ダース単位の販売なんだな。5×6の30袋。それは1人じゃとても食べきれない。1年がかりになっちゃう。
安藤サクラも長谷川博己も、安藤百福のエピソードもチキンラーメンも(あんまり食べないけど)好きなので、今期の朝ドラはすこし楽しみ。
安藤サクラはなにげに犬養毅の曾孫なんだっけ、笑顔の横顔とかたまにカトチに似て見えるときがある、なんとなく馴染みやすい顔と思う。
チキンラーメンで思い出すのは、椎間板ヘルニアでコルセット作った時の技師さんのこと、石膏でコルセット用の型をとるときにずっとおしゃべりしてた。そんなに年には見えなかったけどそこそこのご年齢の方で、おしゃべりの内容は若い頃の思い出話だった。
高校を卒業して就職するとき、僕は美術が得意だったからそっちを活かせる仕事がしたいと思って就職先を探したら「彫塑得意な方歓迎、人体模型の作成業務」っていう求人が学校にきてたのね。てっきりマネキンとかファッション関係だろうと思って面接に行ったら、これが当時はまだ傷痍軍人さんがいっぱいいたからね、そういう人たち向けの義手や義足を作ってる会社だったんだ。病院みたいな暗い廊下に義手とかが置いてあってこりゃ怖いとこに来ちまったと思ったよ、でもトントン拍子で内定が決まってそのまま就職したの。
僕が就職した頃はあんパンやジャムパンが1つ8円、いつもお昼はこの8円のパンと牛乳買って食べて、お給料日は特別に20円の三色パンっていうの食べてたのね。あんことジャムとクリームが入っててね、普通のパンの倍くらい大きくて。これが僕の贅沢だったね。
その頃インスタントのチキンラーメンが発売されてね、それが35円したの。あんパンジャムパンが8円の頃の35円よ。こっちは20円の三色パンが月に1度の贅沢だから、35円もするインスタントラーメンはとんでもない高級品だよね。そりゃいったいどんな旨いもんだろうって思ったよ。いつか食ってやろうってね。
それで、ちょうど同じ頃に発明されたのがこのインスタントの包帯ギプス。それまで型とるのにいちいち石膏を水で練って、包帯に塗って、型が固まるまで1時間かかってたのが、これは包帯に石膏の粉を染み込ませてパックに入ってるから、水を入れたらすぐ使えてこうやってくるくるーっと巻くだけで5分で固まって型が取れるの。インスタント石膏ね。便利になったよ、患者さんも1時間もじっとしてなくていいんだから楽になった。
これ開発した会社は特許取ってね、特許料が×億(忘れました)。あんパン8円、チキンラーメン35円の時代の×億円。1袋500円もした。でも格段に便利になったからね。あの時はねえ、インスタント革命だったねえ。インスタントはすごい発明だった。
と、細かいところはうろ覚えだけど、そんな話を噺家のように淀みなく喋りながら型取りしてくれた、たぶん型とるとき患者さんに必ずこの話するんだろうな、すごいこなれた話しっぷりだったよ。腰は痛いわ半裸で不慣れで不安だわのところにこうやって気を紛らわせてもらえるのは嬉しい。
それ以来、チキンラーメンというとあの技師さんとスピードギプス石膏のことを思い出すのですよ。