「どの石の上にのぼつてみても、まだ私の腹は冷めたい。」
そんな一節が三好達治の詩にあったなあ。春です。蜥蜴の心情を詠んだ詩だったと思う。変温動物だから春先はまだ腹が冷たいんだな。理屈だ。
あたたかくなったのにまだわたしの手もつめたい。変温か。
生活にせよ舞台にせよ、みな次へ次へ動き出しているというに、あたしまだ動けずにいる。
もとより精力的にごいごい進むタイプではない。復調へのメンテ中だし。でも焦る。
次はどこ行きたいの。何したいの。誰とやりたいの。見えんね。
エンゲキなんかキライです。じゃあ何やりたい?
感じることや思うことはできるけど、考えることができない。でも決めなきゃいけない。
そんなときにはコインを投げる。10円玉3枚あればいいのです。理屈は後からついてこい。
とどまる。前進もしない。辞めもしない。ここに落ち着く。どうやら今はそれがよいようです。コインのお告げ。
久しぶりに夢見た。夢なら簡単。