冬の青空の冷たいのを見上げて、ああ、わたしこれ思い出すな、いつか思い出しているな、と思った。
七ツ寺の受付机の前に立って見た冷たく冴えた青空。
その光景がライトフレアの印象と渾然と繋がっていて、いつかこの先この芝居のこと思い出すときにこの冷たい青空も同時に思い出したのだな、と思う。
既視感、とも違うし、あの感覚ってなんだろう。未来に完了しているものを思い出す。
シフォンの碧南公演のときも寒かった、雪が降った。一年前。
碧南ゆき三河線車中
覚えているのは、なんだかやけに嬉しくっておしあわせでたまらなかったこと、新たな病を得たかと思うくらいの多幸感で(そうゆう病気も存在する)、
「ぼくが消えてもこの幸福感は残りつづけるだろう」とナボコフの小説みたいなことなかば本気で思っていた。
碧南文化会館楽屋夕景
今現在だっていつかはなつかしく思うのです。
公演中って無防備に他人に近づきすぎて終わった後反動がくる。
人に見せたくないとこも人に言っちゃいけないことも剥き出しにしていた。この1年。
しばらく壁つくって籠ります。独りと春鬱に飽きた頃また出てきます。
ではまたね。